同じ職場から去る人たちを送る会として、壮行会や送別会があります。どちらの会も似たような使い方をしますが、本日はどういう違いがあるのか、二つの会の違いを紹介していきます。また、併せて送別会の司会を任された時の定型文をお伝えしていきたいと思います。
目次
壮行会とは
壮行会とは前途を祝して開く会の事を言います。例えば、前向きな異動になった時、出世し栄転する時、海外出張などで長期間離れる時に開かれます。退職するのではなく、一時的だったり、異動というだけで会社を辞めるわけではない人の為に行います。又、大きなプロジェクトに向けて社員全員で応援する時にも開きます。スポーツの世界では、プロスポーツではなくても部活の試合前にも開かれます。
送別会とは
送別会とは別れる時に行います。退職する場合や転職する人を送る場合に行われる会です。送別会の規模などは部署やチームによって様々ですが、時期など関係なく離職者が出れば行いますが、全く行わない会社もあります。また離職する人の性格や人柄、離職する理由などによっても行われないですが、最後は笑顔で送り出してくれる会社や人でありたいです。
壮行会と送別会の大きい違い
壮行会と送別会の大きな違いは後ろ向きな転職、退職でも行われる事があるのが送別会です。会社でトラブルを起こしたり、大きいミスをしてしまったり、社会的モラルを逸脱するような行為をおかした場合でも、送別会を開く事が可能です。壮行会は送別会とは違い、励まし、前途を祝す会ですので、内容的にはお別れする(一時的なものだとしても)ことなのですが、会社で幹事を務める時に間違えると相手に対し失礼になりますし、自分にとってもマイナスになるので注意しましょう。
送別会の定型文
司会の挨拶
送別会は、司会の開会のあいさつでスタートします。
仕事終わりに開催されることが多いので、残業等でメンバーが揃わなくても大体の数が揃えば、時間通りにスタートさせるのが良いです。
<開会の挨拶例文>
開会の挨拶は、送別会を始めるにあたって必ず誰かがすることになります。ウケを狙うのもよいですが、すべって変な空気になる可能性もあるので、自信のない方は以下のような万人向けのあいさつが良いと思います。
「みなさん、本日はお忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。ただ今から、■■さんの送別会を始めたいと思います。」
「すでにご存知のとおり、■■さんは△△支社にご栄転されることとなりました。大変残念ではありますが、今後のご活躍をお祈りし、本日はささやかながら一席設けさせていただきました。司会・進行をさせていただきます、□□と申します。よろしくお願いします。」
乾杯の挨拶
次は出席者の中で2~3番目くらいの役職の社員に、乾杯の音頭をお願いしましょう。宴会の司会は、間延びしてしまうとよくないので、テンポよくスムーズに乾杯の音頭へと導くよう心がけて。また、乾杯後は会話や食事を楽しむ時間を30分程度設けるのが一般的です。
<司会のセリフ例文>
「ここで○○さんに乾杯の音頭を頂戴したいと思います。皆さま、グラスにお飲物をご用意ください。それでは○○さんお願いいたします!」
「それでは皆さま、■■を囲んで、しばしご歓談をお楽しみ下さい。」
歓談・サプライズ
ここで主役と関わりの深かった部下や上司からはなむけの言葉をもらい、主役に対する送別会サプライズとして花束や記念品をプレゼントしましょう。
記念品贈呈は、主役の部下や、パートナーにお願いするのがおすすめ。
<司会のセリフ例文>
ーはなむけの言葉の前ー
「お食事中ではございますが、ここで×××部の皆さまから、△△△さん(異動・退職者)へはなむけの言葉をひと言ずついただきたいと思います。」
ー送別プレゼント贈呈の前ー
「続きまして、×××部一同より、△△△さん(異動・退職者)へ記念品と花束を用意いたしました。□□□さん、お願いします。」
送る側の代表挨拶
次に、出席者のうち最も上の役職の方に、退職者へ贈る言葉をいただこう。
<司会のセリフ例文>
ー退職者へ贈る言葉の前ー
「それでは、ここで○○○(役職名)より、ひと言ご挨拶をいただければと思います。○○○(役職名)、よろしくお願い致します。 」
ー退職者へ贈る言葉の後ー
「○○○(役職名)、ありがとうございました!」
異動・退職者 ・転職者の挨拶
最後に主役から送別の挨拶・スピーチを行ってもらおう。異動や転勤には色々な理由や事情があるけれど、送別挨拶の後はこれまでのお礼や、門出を祝うひと言など、司会として主役を明るく送り出す言葉を添えるもおすすめ。
<司会のセリフ例文>
ー送別スピーチの前ー
「△△△さん(異動・退職者)、最後に一言お願いします。」
中締め ・閉会の挨拶
飲み物などのラストオーダーが届き、宴会の場が落ち着いてきたら、参加者のなかで上から2番目くらいの役職の人に「中締めの挨拶」を行っていただこう。
一本締めなどを代表とする中締めの挨拶は、飲み会の流れにいったん区切りをつける効果があり、次の予定がある人への配慮にもなるので、覚えておいて。
<司会のセリフ例文>
ー中締めの挨拶の前ー
「宴もたけなわではございますが、お時間がまいりましたので、中締めの挨拶を○○○(役職名)にお願いしたいと思います。○○○(役職名)よろしくお願いします。」
ー中締めの挨拶の後ー
「○○○(役職名)ありがとうございました。」
お開き ・二次会の案内
最後に、中締めとは別の人に三本締めや一本締めなどを代表とする「締めの挨拶」を行っていただき、参加者をお店の外に誘導しよう。送別会の後に二次会を準備している場合は、次の会場を案内して。
<司会のセリフ>
ー締めの挨拶の前ー
「最後に○○○(役職名)より、締めのご挨拶をお願いいたします 。」
ー締めの挨拶の後ー
「名残りはつきませんが、本日はここでお開きとさせていただきます。△△△さん(異動・退職者)、皆さまありがとうございました。」
「△△△さん(異動・退職者)!新天地でますますご活躍されることを、お祈り申し上げます。」
「それではみなさま、お忘れ物のないようご確認のうえ、お気をつけてお帰りください。ありがとうございました。」
ー二次会がある場合ー
「この近くの『レストラン×××』にて二次会をご用意しております。幹事の□□□がご案内いたしますので、お忘れ物のないようご確認のうえ、ご移動ください。ありがとうございました。」