11月11日は独身の日。日本や中国のアリババのセールや売上は?

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独身の日とは?

独身の日とは、中国で11月11日に祝われる光棍節(こうこんせつ、中国語: 光棍节=クヮンクンジェ )のことで、「独身者の日」とも呼ばれています。

「光棍」は、中国語のスラングで「独身者」という意味ですが、もともと「棍棒」という意味があり、数字の1に見えることから、1993年頃に南京大学の学生が始めたイベントで、1が4つ並ぶ11月11日を「光棍節」=独身の日としています。

11月11日には、独身者同士が集まってパーティーを開いたり、結婚相手を探したり、贈り物をすることも流行しており、アリババにおいては毎年11月11日に年間を通じて最大の売上を上げています。

アリババの独身の日の取引額は11年で約5,000倍に

 アリババが運営するECサイト天猫(Tmall)の、2019年における独身の日の取引額は、2,684億円に達し、セールを始めた2009年の取引額0.52億元から急速に成長し、およそ5,000倍もの数字を記録しています。

11月11日を1分36秒過ぎた時点で100億元(約1554億円)、1時間3分59秒で1000億元(約1兆5541億円)、14時間21分27秒で2000億元(約3兆1083億円)とハイスピードで更新されています。

【アリババにおける11月11日の売上の推移】
2009年:0.52億元
2010年:9.36億元
2011年:33.6億元
2012年:191億元
2013年:350億元
2014年:571億元
2015年:912億元
2016年:1207億元
2017年:1682億元
2018年:2135億元
2019年:2684億元

 アリババでは、前夜からカウントダウンイベントを始め、お祭りムードを盛り上げます。ストリーミング中継では海外から著名人を招き、過去にはニコール・キッドマンやベッカム夫妻、ケイティ・ペリーなども登場し、視聴者数は1億5000人から2億を記録したといいます。また、独身の日の直前にはクーポン券や紅包(ホンバオ)と呼ばれるお年玉を事前に配布して、消費者の購買意欲を掻き立てます。

 また、以前に比べ、中国ブランドの信頼が高まっており、日本ブランドを抑え、中国ブランドへの人気が高まっているようです。

【セルフケア・化粧品】
1位  欧莱雅(ロレアル)
2位  玉兰油(OLAY)
3位  雅诗兰黛(エスティ―ローダー)
4位  兰蔻(ランコム)
5位  資生堂
6位  SK-II
7位  自然堂(CHANDO)
8位  后(WHOO)
9位  百雀羚
10位  护舒宝(wisper)
11位  雪花秀
12位  HOMEFACIALPRO
13位  修丽可
14位  薇诺娜(WINONA)
15位  悦诗风吟(innisfree)
16位  伊丽莎白雅顿(Elizabeth Arden)
17位  芙丽芳丝(freeplus)
18位  科颜氏(Kiehl ‘s)
19位  娇兰(Guerlain)
20位  海蓝之谜(LA MER)

【菓子スナック】
1位  三只松鼠
2位  百草味
3位  良品铺子
4位  德芙(Dove)
5位  来伊份
6位  沃隆
7位  周黑鸭
8位  洽洽
9位  亿滋(Mondelēz)
10位 徐福记
11位 费列罗(FERRERO ROCHER)
12位 好想你
13位 乐事(Lay’s)
14位 旺旺
15位 好利来
16位 达利园
17位 瑞士莲(Lindt)
18位 好时(HERSHEY’S)
19位 士力架(SNICKER’S)
20位 歌帝梵(GODIVA)

【粉ミルク・乳製品】
1位  爱他美(Aptamil)
2位  惠氏
3位  蒙牛
4位  伊利
5位  雅培(Abbott)
6位  美素佳儿(Friso)
7位  A2
8位  雀巢(ネスレ)
9位  飞鹤(FIRMUS)
10位 美赞臣(MeadJohnson)
11位 美可卓(Maxigenes)
12位 贝因美
13位 诺优能(Nutrilon)
14位 君乐宝
15位 德运(DEVONDALE)
16位 佳贝艾特(kabrita)
17位 那拉乳业(nalary)
18位 合生元(BIOSTIME)
19位 旺旺
20位 安佳(Anchor)
【食用油・調味料】
1位 福临门
2位 金龙鱼
3位 鲁花
4位 十月稻田
5位 百吉福(MILKKANA)
6位 柴火大院
7位 胡姬花
8位 多力
9位 欧丽薇兰(Olivila)
10位 海底捞
11位 海天
12位 千禾
13位 妙可蓝多
14位 太粮
15位 康师傅
16位 久年
17位 鸿鹤
18位 统一
19位 康倍多
20位 自嗨锅

【カーメンテナンス】
1位 美孚(Mobil)
2位 米其林(MICHELIN)
3位 嘉实多(Castrol)
4位 壳牌(Royal Dutch Shell)
5位 德国马牌(Continental)
6位 長城
7位 龙蟠(Lopal)
8位 邓禄普(DUNLOP)
9位 固特异(GOODYEAR)
10位 佳通(Giti)
11位 普特司通
12位 韩泰(HANKOOK)
13位 倍耐力(FIRELLI)
14位 玛吉斯(MAXXIS)
15位 朝阳
16位 优科豪马(YOKOHAMA)
17位 统一
18位 诺贝润
19位 安索(AMSOIL)
20位 锦湖(KUMHO TIRE)

【飲料】
1位 元気森林
2位 可口可乐(コカ・コーラ)
3位 巴黎水(ペリエ)
4位 荷乐士(honice’s)
5位 达利园
6位 百事可乐(ペプシ・コーラ)
7位 维他奶(Vitasoy)
8位 OATLY
9位 养元
10位 三得利(サントリー)
11位 农夫山泉
12位 舒达源
13位 名仁
14位 康师傅
15位 力保健(リポビタン)
16位 理想燃料
17位 雀巢(ネスレ)
18位 统一
19位 依能
20位 加多宝

越境ECとは

越境ECとは、インターネットの通信販売サイトを通じて行う国際的な電子商取引(EC)のことで、国内の商品を、国外の消費者に向けて販売することが目的です。

日本の通販サイトが新たに海外に出店をしたり、越境ECの支援サービスを提供する企業が登場したりするなど、現在では越境EC市場が活性化しています。

近年はインターネットショッピングの利用が世界中で増加し、国内にいながら海外の商品を購入することも可能になりました。

欧米では、和服などの日本ならではの民芸品の人気が高い傾向にあり、中国では日本の家電製品や衛生用品の人気が高いです。

また、タイやインドネシア、台湾などのアジア圏では、「クールジャパン」と呼ばれるサブカルチャーや、自国にはない高品質の日本製商品を中心に越境ECのニーズが高まっています。例えば、台湾では日本の医薬品、タイでは日本メーカーの化粧品が多く購入されています。日本製の家電製品、お菓子、衣類などもさまざまな国で人気があり、今後は日本・米国・中国以外の国々でも越境ECの需要の増加が予想されています。

近年、訪日中国人が日本製商品を大量に購入する爆買いが話題ですが、実際は、中国人は日本に来て買い物をする金額よりも、インターネットを通じて購入する金額のほうが高い傾向にあります。

越境ECが拡大している理由

世界中で、越境ECのニーズが高まっています。その主な理由を4つご紹介します。

スマートフォンの普及
世界中にスマートフォンが普及したことで、どこにいても買い物ができるようになりました。端末が安価で簡単に手に入るようになったこともあり、多くの国でスマートフォンからインターネットを閲覧できるようになっています。つまり、スマートフォンさえあれば、多くの人が自分で海外のECサイトにアクセスし、自国商品などと比較しながら、より低価格で高品質なものを購入できるというわけです。越境EC拡大の背景には、スマートフォンの普及によって、ショッピングモールなどが近くにない地域に住んでいる人でも手軽に海外の商品を購入できるようになったことが影響しているのは確実です。

訪日外国人のリピート購入
訪日外国人が日本で家電製品や衛生用品、食料品、衣類などを購入して、帰国後に使用したところ大いに気に入り、越境ECを利用してリピート購入するというケースがあります。自国の店頭では取り扱いのない商品も、越境ECなら手に入れることができます。

また、一度も日本に来たことがない外国人でも、日本を旅行した友人・知人にお土産としてもらったり、Webサイトで商品を知ったりしたことがきっかけで、日本製の商品を購入することがあります。そんなときでも越境ECなら簡単です。

コストを軽減できる
越境ECなら、外国で直接出店する必要がありません。現地で外国人向けの商品を販売する際に大変なのは、出店申請の手間や家賃、現地スタッフの人件費です。十分なマーケティングを行わなければ、出店できたとしても失敗してしまうリスクがあります。
その点、ECサイトなら実店舗を持つよりも大幅に初期費用を抑えることができます。サイトの作成やシステムの導入などを含め、数万円~数十万円程度でスタートでき、低コストで始められます。

商圏を拡大できる
人口減少などの理由から、今後の日本の消費は低下が予想されています。越境ECならば、簡単に海外進出が可能です。日本の商品を購入できる場が少なかったり、潜在的な顧客が多かったりする国はまだたくさんありますので、新規顧客獲得も見込めるでしょう。ネット上で外国人顧客向けの店舗を持つことができるため、日本にいながら海外市場が開拓できます。

越境ECのデメリット

 メリットの多い越境ECですが、日本国内向けのECサイトとは異なる点も少なくありません。越境ECを実施する上での注意点を理解しておきましょう。

配送料や手数料が国内ECよりも高い

越境ECの場合、インターネットサイトを通じて注文があった商品は、日本から海外へ輸出することになります。配送料や手数料は日本国内よりも高額になるため、結果としてユーザーが負担する金額は大きくなってしまいがちです。そのため、「低価格」「お得」などを売りにした販売戦略は難しい場合があります。

それよりも、外国人に人気のある日本の商品やブランド、海外にはない珍しい商品などを売りにしたほうが、売り上げが見込める可能性が高いでしょう。
また、越境ECの場合は外貨で決済が行われます。そのため、為替レートの変動などによって価格に大きく差が出てしまうという点も理解しておきましょう。

販売先の国によって法律が異なる

越境ECでは、物流や決済方法、発送手段、翻訳など、販売国に合わせた対応が必要です。例えば中国の場合、インターネットサイトの開設・運営はすべて許可制となっており、「ICP」と呼ばれるライセンスがなければ、サイトを開設できません。中国で電子商取引を行うためには、ICPライセンスの取得が必須です。ライセンス未取得の場合は違法となり、発覚するとサイトの運営停止や罰金などのペナルティが科せられます。

トラブルにならないよう、海外では日本と異なる法律があることを念頭に置いた上で、事前の調査や対策をきちんと行いましょう。

関税など国際輸送における取引は規制が多い

国境を超える取引には、商品やサービスに対して関税が発生します。商品によっては、関税法で輸出入が禁止されているものもあります。例えば、中国では古着の輸入が禁止されていたり、中古機器などの輸入には現地確認が必要になる規制があったりします。

輸出入の許可リストは、各国の税関ホームページに掲載されています。越境ECで取り扱う商品が、販売国で輸出入が禁止されていないかどうかを事前にチェックしておきましょう。

まとめ~可能性が広がる越境ECの大きな魅力

越境ECは、インターネットショッピングが当たり前の時代になった現代にマッチしたサービスのひとつです。意外な日本製品が海外で人気があったり、外国人のニーズに合う商品がまだ数多く眠っている可能性があったりして、日本の海外向け越境ECは今後も拡大していくことが予想されます。

ただし、越境ECのビジネスを始めるにあたっては、日本とはルールや規制が異なることに十分注意をすることが大切です。

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